庄川水系利賀川　千束ダム湖                                   2020/05/02 更新

　富山県南砺市利賀村大勘場千束にある千束ダムは庄川の支流利賀川にある関西電力の水路式発電所取水用の重力式コンクリートダムでダム湖の総貯水量は１３２,０００m³、有効貯水量は１３２,０００m³。洪水吐はラジアルゲートが１門で堰堤ダム湖とも小さい。発電は山を越えて庄川本流の国道１５６号線上梨トンネル付近にある関西電力利賀川第二発電所で認可出力は３１,７００kW。途中小谷川で取水した水も併せて送られる。ダムの正式名称は「関西電力利賀川第二発電所千束ダム」。
　発電に使用する水は庄川本流に送られてしまうため、クレストゲートの横に河川維持水用の取水口があり、減勢池に流れ出ている。ダム湖上流に富山県が管理する利賀川ダムから取水する関西電力利賀川第一発電所認可出力１５,４００kWの放流水が流れ込んでいる。
　豪雨災害のため、２００９年８月時点では利賀川第一水力発電所より先の林道牛首線分岐点に鉄製の扉があり進入できない。扉から利賀川ダムまで
４.８kmとなっている。復旧の予定は無く「落石・路肩欠損のため当分の間」となっている。利賀川ダム管理事務所屋上がヘリポートになっており、必要な場合はヘリコプターが使用される。
　ダムからは山を越えた百瀬川沿いに南砺市の温泉施設天竺の湯がある。入浴時間は１０時から２１時で大人６００円、小学生３００円。利賀そばの郷付近から山越えの林道があるが、県道34号線を北上し、国道471号線の新楢尾トンネルを迂回した方が速くて安全。