木曽川水系飛騨川 高根第一ダム 高根乗鞍湖             2020/07/22 更新
 
 岐阜県高山市高根町大古井・日影にある高根第一ダムは木曽川の支流飛騨川にある中部電力の発電用ダム。アーチ式コンクリートダムでダム湖の最大貯水量は43,568,000m3有効貯水量は34,013,000m3と大きい。発電は地下式揚水発電所の高根第一発電所で、認可最大出力は340,
000kWの大出力。ダム湖には選択取水設備が設けられている。これは集中豪雨などで濁水がダム湖に溜まり、地下式の揚水発電所では堰堤下部に取水口があり、長期間に渡って下流に濁水を流し続けて流域の内水面漁業者に被害を与えるのを緩和する装置。中部電力では発電を犠牲にしてでも濁水を短期間に放出するようにしている。
 揚水発電は出力調整が困難な原子力や火力発電所の夜間電力を使用して下池の水を汲み上げ、需要の多い昼間に最大出力で発電する。発電機はポンプ兼用でもちろん夜間は発電しない。水が余剰となった場合は下池に併設の発電所も稼働させる。下池の発電所休止時はここの場合、直下の飛騨川に水は流れない。
 飛騨川に架かる高嶺大橋から道後谷からの放流が見られる。道後谷は高根第二ダム湖へ繋がっているが途中から高根第一ダム湖へ流路変更している。高根第二ダムへは流れていない。黍生川も高根第二ダム湖へ繋がっているが途中から高根第一ダム湖へ流路変更して堰堤付近へ放流している。導水管が堰堤下流側で国道361号線を横断している。
 取材時、国道361号線は高根第一ダム湖岸が隘路になっており、トンネルは交互通行となっていた。交通量が少なく信号機がないため、先に入った車が優先。トンネルの前後に待避所がある。上流部の高嶺大橋と近城トンネルは改良が終わって2車線になっている。高嶺大橋直前で左へ県道39号線が分岐して野麦峠に向かっている。2017年4月27日、隘路だった区間を1981mの高根トンネルで抜けるようになり、ダム湖沿いの旧道は交通量が激減した。
 カーナビに妻籠宿をセットすると開田温泉から先は国道361号線ではなく、長野県道20号線を指示した。快適に走れる道路で木曽ダム付近で国道19号線へ出た。牧尾ダムと木曽ダムは時間が無いので寄らなかった。国道361号線は1車線区間もあり、距離も長い。
 高根第一ダムと第二ダム間の旧高根村中心部の上ケ洞に
塩沢温泉七峰館があり、立ち寄り湯ができる。入浴時間は10時から20時までで大人500円、小学生300円、水曜日は休館。高根村観光開発公社が運営する公共施設で宿泊も可能。

堰堤付近からダム湖
堰堤付近からダム湖

展望台から休憩所

展望台から休憩所

休憩所からダム湖

展望台から休憩所

休憩所から堰堤

展望台から休憩所前のダム湖

高嶺大橋付近から下流側

高嶺大橋から飛騨川野麦峠方向

高嶺大橋付近から日和田川上流方向

高嶺大橋付近からダム湖と桐の花

展望台から堰堤

国道361号線から高根第一ダム堰堤

休憩所から堰堤

展望台階段途中から休憩所

高嶺大橋付近に咲く桐の花

トンネル前からダム湖

国道361号線高嶺大橋

監望台から塩沢温泉七峰館

国道361号線から洪水吐ゲート

洪水吐ゲートの開閉装置

左岸の選択取水設備

黍生川からの流入口とインクライン

ダム湖管理艇

堰堤天端

高根第一
ダム管理所

ダム湖名を刻んだ記念碑

望台から休憩所
展望台に祀られている水神 高根第一ダム揚水発電の仕組み
高根第一ダム案内図

道後谷からの流入水
国道を跨ぐ黍生川からの水路橋 国道361号線上ヶ洞第一トンネル
国道361号線高根トンネル

高嶺大橋
高嶺大橋前の七峰館案内板 高嶺大橋前の案内板
高嶺大橋前の標識