神通川水系山田川 若土ダム ダム湖は現在、存在しない            2020/05/08 更新
 
 若土ダムは富山県富山市山田若土(旧山田村)にある潅漑用のダムで、最大貯水量242,000m3となっているが 現在完全に土砂で埋まっており、常に洪水吐から水が流れ出ている。県道59号線のバス停標識がなかったらダムだと気づかず、変わった形の砂防ダムぐらいにしか思わない。農業用水の落差を利用した最大出力270kWのエコ発電所も付属している。ミニアーチダム、ミニ発電所の珍しいダム。ダム天端は遊歩道のようになっていて駐車場もあるが現在立入禁止となっている。若土ダムを通る、やまだコミュニティーバスは実質通学バスで平日、午前中登校時間1本、午後は下校時間3本となっている。土曜日は予約制デマンドバス、日曜は運休。
 山田川は上流の南砺市利賀地区では百瀬川と呼ばれ、菅沼ダムで百瀬川を堰き止め大長谷川流域の大長谷第二発電所に導水される。大長谷川下流の室牧発電所から山田川に還元される導水路の端が若土ダム堰堤の少し上流側にある。大長谷川も室牧ダムより下流は室牧川に変わり八尾市街地から神通川に合流するまで井田川となる。山田川は婦中町中心部で井田川に合流する。
 このようなミニダムは上記の流域変更を行うことで旧山田村地区との交渉過程で水利を保証するために室牧ダムの水を山田川に戻すと地下水路と、その調整池としての若土ダムが造られた。現在は土砂の堆積により、潅漑用調整池としての機能を果たしていない。
 支流河川については富山県内でも同じ名前の川が各所にある。室牧発電所からの導水路には若土発電所から室牧発電所への送電線も入っている。20
09年3月末に訪れた時は、河川敷には重機が入り土砂の取り除き作業が行われていた。
 下流に
山田温泉元湯玄猿楼がある。立ち寄り湯可能で入浴時間は13時〜20時で大人600円。

若土ダムに水が溜まることはなく常時放水 6月
ダムに水が溜まることはなく常時放水 3月
土砂で埋まったダム湖
土砂で埋まったダム湖と発電所取水口
室牧発電所から山田川への放流
室牧発電所から山田川への放流
土砂で埋まったダム湖 現在はもっと堆積している
堰堤直下の方がダム湖らしい

常時放水の若土ダム

土砂で埋まったダム湖

山田温泉元湯玄猿楼

河原状態の上流部

ダム直下のミニ発電所

発電所の取水口

上流側県道59号線の若土橋

若土ダムバス停

堰堤付近の土砂堆積

堆積物除去のショベルカー

若土ダム下流の山田川