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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

射水市黒河の富山県民公園太閤山ランドの紫陽花 2025/06/13 撮影
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今日の列車(デジタルカメラ黎明期の加越能鉄道万葉線)

新町口駅に到着する7061越ノ潟行き 1998/12/28 撮影
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今日のダム湖

富山県営朝日小川ダム湖 堰堤天端からダム湖上流側 2012/06/03 撮影
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今日の植物

富山県朝日町境、仁王山 護國寺のシャクナゲ 2016/04/25 撮影
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旧山彦橋(黒部)登録文化財に 電源開発の歴史物語る
2025年7月19日 00:14
文化審議会は7月18日、黒部市の黒部川に架かる旧山彦橋を登録有形文
化財(建造物)とするよう文部科学相に答申した。
1924年に完成した鋼製スパンドレルブレーストアーチ橋で、同形式で
は日本最古の橋だ。黒部峡谷の電源開発のための輸送専用軌道として造られ、
現在は遊歩道として活用されている。建造物の登録有形文化財は県内で80
カ所165件となり、黒部市内では初めて。
建設当時は「黒部橋」と呼ばれた旧山彦橋は長さ約93m、橋脚と橋脚と
の間が約69m。高岡市出身の化学者、高峰譲吉がアルミ精錬に向けて設立
した東洋アルミナムが、黒部峡谷での電源開発のために建造。発電所などの
建設資材と作業員を運ぶ軌道敷が敷設された。
宇奈月ダム建設に伴って路線が変更され、86年に鉄道橋としての役割を
終えた。改修を経て現在は遊歩道となっており並行する新山彦橋を走る黒部
峡谷鉄道のトロッコ電車のビューポイントとして親しまれる。音楽イベント
「宇奈月モーツァルト音楽祭」の会場としても活用されている。
現在は黒部市が所有し、地域の歴史を示す身近な文化資産として保存・継
承している。
県内の橋ではこれまでに、いずれも富山市の富岩運河水閘(すいこう)施
設(中島閘門)が重要文化財、松川に架かる桜橋、神通川に架かる笹津橋が
登録有形文化財になっている。
地元は期待「新たな観光資源」
黒部峡谷の電源開発の歴史を今に伝える旧山彦橋の登録に、関係者は観光
振興や地域おこしを期待する。
「温泉街にとって明るい話題」と歓迎するのは、宇奈月温泉旅館協同組合
の濱田政利理事長。新型コロナウイルス禍や昨年の能登半島地震による黒部
峡谷鉄道の鐘釣橋損傷という暗いニュースが相次ぐ中で「旅行客の呼び水と
なる。黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放にも弾みがつく」と喜ぶ。
黒部・宇奈月温泉観光局の川端康夫代表理事は、ビューポイントだけでは
なく文化遺産としての活用を提言する。地元の歴史に光を当てたツアーなど
を企画すれば観光客が増えるとして「新たな観光資源にしていきたい」と語
る。
宇奈月温泉自治振興会の河田稔会長は「これを契機に旧山彦橋の魅力をさ
らに発信したい」と話す。武隈義一黒部市長は「関係機関と連携を図りなが
ら適切に管理し、地域の宝として保護・活用に努める」とのコメントを出し
た。(芦田周)
記事:北日本新聞から

弥太蔵谷吊橋から山彦橋 奥に黒部峡谷鉄道の新山彦橋
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詩のみち遊歩道から弥太蔵谷吊橋

弥太蔵谷吊橋から弥太蔵谷水路橋

山彦橋の宇奈月駅側

山彦橋から新山彦橋を渡る観光列車

山彦橋を渡ると旧第1トンネル ←遊歩道未整備で案内なし、→大夢来館と
なっている大夢来館の正式名称は宇奈月ダム情報資料館

旧第1トンネル内部

詩のみち遊歩道 右側は関西電力の越冬社員に物資や郵便を届ける冬季歩道

冬季歩道内部

詩のみち遊歩道の終点は宇奈月ダム展望台

宇奈月ダム展望台から宇奈月ダム堰堤