2025/09/20(土)10:15 更新時天気
曇り 気温 27.2℃
HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

万葉線 新湊港線六渡寺駅に停止中のMLRV1004越ノ潟行き
2025/08/24 撮影
1920 X 1080
今日の列車(デジタルカメラ黎明期の加越能鉄道万葉線)

新湊港線越ノ潟駅に到着する7075越ノ潟行き 1999/09/19 撮影
1920 X 1080
今日のダム湖

国土交通省宇奈月ダムうなづき湖 2014/05/02 撮影
うなづき湖第一展望広場から右岸を走る関西電力専用列車
1920 X 1080
今日の植物

富山市婦中町の安田城跡のスイレン 2016/05/13 撮影
1920 X 1080
道路盛り上げ速度抑制 県内初の「ゾーン30プラス」
氷見で完成、通学路の安全狙う
2025年9月20日 00:30
歩行者優先の安全・安心な通行区間「ゾーン30プラス」が全国で広がる
中、県警が今月県内で初めて氷見市内に整備し、9月19日に完成式を行っ
た。車の最高速度を30kmに規制するのに加えてハンプ(凸状構造物)を
設け、生活道路での交通事故を防ぐ狙いがある。黒部市内でも整備の計画が
あり、県警は今後、ほかの地域にも広げたい考えだ。地元住民の理解やドラ
イバーへの周知が課題となる。
県内初のゾーン30プラスは氷見市の泉の杜地区に整備された。157世
帯が住む団地の市道一帯で、小学校の通学路でもある。地元自治会によると、
通勤時間帯は交通量が多く、速度を上げて通る車が目立つ。2023年には
通学中に車をよけた児童が転んでけがをした事例もあった。
2022年に自治会からの要望を受け、県警が地元住民や市と協議を進め、
9月1日に運用をスタートさせた。区間の入り口には標識や路面表示を設け
たほか、市道交差点には道を10cm盛り上げた「ハンプ」と呼ばれる傾斜
を施した。速度を出し過ぎると不自然な振動がドライバーに伝わる。
完成式は区間内の公園であり、地元自治会の義浦実会長が抜け道や通勤の
近道として使う車が多く、住民の不安が長年の懸案だったとして「交通事故
の未然防止に貢献できればうれしい」と話した。
ゾーン30プラスは2021年に国がまとめた施策で、全国で整備が進む
ものの、県内にはなかった。氷見市が今回の導入前に行った実証実験では、
ハンプの設置によって、制限速度を超える車が2、3割減ったなどの効果を
確認。県警は各地域の要望を受けて導入箇所を増やす方針で、黒部市田家新
では既に協議を進めている。
地元住民の理解が導入に向けた課題となる。氷見市道路課などによると、
住民アンケートでは7割が導入に賛成だった一方、「ハンプの段差が大きす
ぎる」「凍結時が危なそう」といったドライバー側の不安の声も聞かれた。
また、制度自体の周知をいかに進めるかもポイントという。
菊地正寛市長や関口健次氷見署長は完成式で「歩行者の安全を優先するた
めドライバーの協力が必要」などと求めた。県警交通規制課の金尾義之次席
は「初の導入を機に、周知を一層進めたい」と話している。
◆ゾーン30プラス◆
交通量や交通事故の多い生活道路や通学路一帯を「ゾーン」に指定し、区
間内の全ての道路で車の最高速度を時速30kmに制限する上ハンプやポー
ル、スラロームなどを設けて車のスピードを抑える施策。2021年に国土
交通省と警察庁がまとめ、全国で整備が進む。同庁によると、25年3月末
時点で44都道府県に計186カ所あったが富山県にはなかった。30km
制限のみの「ゾーン30」は全国に4410カ所、県内には34カ所整備さ
れている。

「ゾーン30プラス」が整備された区間。交差点には、車のスピードを抑え
るため道を盛り上げたハンプが設けられた=氷見市上泉

ゾーン30プラス区間を示す交通標識
記事・画像:北日本新聞から