2025/09/30(月) 11:00 更新時天気  晴れ 気温 25.1℃
 

HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

富山市五福の富山県五福公園の紅葉したイチョウ 2025/09/13 撮影
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今日の列車(デジタルカメラ黎明期の加越能鉄道万葉線)


高岡軌道線市民病院前駅に到着する7072高岡駅前行き 2000/05/20 撮影
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今日のダム湖

国土交通省宇奈月ダムうなづき湖 2014/05/02 撮影
うなづき湖尾の沼公園駐車場から下流側
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今日の植物

富山県中央植物園のアリウム 2016/05/21 撮影
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災害追い打ち廃線相次ぐ 利用低迷のローカル鉄道
2025年9月29日  05:00
 人口減少でローカル鉄道の利用が低迷する中、災害が追い打ちとなり廃線
に追い込まれる事例が相次いでいる。2023年の大雨で被災したJR美祢
線(山口)は鉄路の復旧を諦め、バス高速輸送システム(BRT)の導入へ
とかじを切った。地域のシンボルとして住民の生活を支えてきた鉄道を存続
すべきか、他の交通に転換すべきか。各地で模索が続く。

 美祢線の中間地点於福駅(美祢市)近くにある道の駅は7月上旬、人影が
まばらだった。ここで働く男性(60)によると、以前は途中下車した旅行
客らが立ち寄ってくれたが、被災後はバスの代行輸送が続き、客足が遠のい
た。男性は「これからどうなるんだろう」と不安を漏らした。

 JR西日本によると、美祢線の1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)
は2022年度に377人で、年間収支(2020〜22年度平均)は4億
7千万円の赤字。同社は被災後「JR単独での復旧は困難」としBRTへの
転換を提案し、県と沿線3市は今年8月、受け入れる方針で一致。今後、具
体的な復旧計画を検討する。

 ただ、鉄路断念は「苦渋の決断」(篠田洋司・美祢市長)。村岡嗣政知事
は「ローカル鉄道は重要なインフラ。被災を機に廃止しようという考え方で
は困る」とし、廃線が各地で拡大しないようJR西日本にくぎを刺した。

 国土交通省によると、被災路線でBRTを導入したのは、2011年の東
日本大震災で被害に遭ったJRの大船渡線(岩手、宮城)、気仙沼線(宮城)
と、17年の九州北部の豪雨で不通となった日田彦山線(福岡、大分)の3
例。いずれも多額の費用がかかるため、被災区間の鉄道復旧を断念した。

 BRTは柔軟に経路を変えたり、駅を増やしたりできる強みもある。気仙
沼線沿いの宮城県南三陸町では、高台に移転した役場のそばなどに駅を新設。
町によると、住民から「運行本数も増えて便利になった」と好評だという。

 地元の強い要望で鉄路を維持したケースもある。2011年の豪雨で一部
不通となったJR只見線(福島、新潟)は福島県が不通区間の線路などを保
有しJR東日本が運行を担う「上下分離方式」で2022年に全線復旧した。

 自治体側が担う2025年度の設備管理費は、国の補助金を除くと約4億
円。負担は軽くないが、自治体とJRは沿線の企業や住民と連携し、利活用
計画を策定。観光列車の運行などにより只見線を生かした地域振興に関係者
ぐるみで挑んでいる。

 山口大の榊原弘之教授(交通工学)は自治体と事業者の復旧協議は意識の
ずれが生じやすいとし「データを基に課題の洗い出しから足並みをそろえ、
毎日利用する人の視点で考えることが大切だ」と指摘している。

大雨の影響で崩落したJR美祢線の線路と橋=2023年7月、
山口県美祢市

記事・画像:北日本新聞から



日立電鉄廃線跡を走る「ひたちBRT」     画像:共同通信社から



専用道を走行する「ひたちBRT」の大型ハイブリッドバス日立市が渋滞緩
和のために導入した。
画像:Wikipediaから

 ワゴン車で間に合う過疎地ではBRTは成り立たない。過疎路線はスクー
ルバス+ワゴン車で対応すべき。