2025/11/03(月)
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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

射水市戸破の自宅庭のキンモクセイ(金木犀) 2025/10/24 撮影
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今日の列車 富山地方鉄道富山市内軌道線

桜町1丁目を走る7016富山駅行き 2019/10/23 撮影
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今日の動物

富山市環水公園のヒドリガモ 雄 羽の色変化中 2023/03/27 撮影
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今日の植物

富山県中央植物園の高山植物フロウ 2016/05/21 撮影
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<地鉄の行方>(3)本線(上)
黒部の生活・観光支え/存続機運醸成に懸命
2025年11月2日 05:00
多くの旅行客が利用する地鉄新黒部駅は、本線の駅の一つ。隣接する新幹
線黒部宇奈月温泉駅が2015年3月に開業する直前に営業を始めた。新幹
線の利用客を宇奈月温泉や黒部、魚津両市へと運ぶ二次交通の拠点として新
設された。
地鉄によると、2023年度の新黒部駅の乗降人員は1日当たり389人。
終点の宇奈月温泉駅が584人であることを踏まえると、果たしている役割
は大きい。
黒部・宇奈月温泉観光局の川端康夫代表理事は「地鉄の存在は『周遊』が
鍵となる黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放にも大きな意味を持つ」と
力を込める。
鉄道線の不採算に伴い、行政の支援次第で本線の滑川駅以東が廃止される
案が浮上してから、路線の東端に位置する黒部市の立場は一貫している。
「新魚津−宇奈月温泉駅間は、なんとしても維持しなければならない」
その意気込み通り、魚津と滑川、上市の沿線3市町に呼びかけ利用者数や
経費、収支などを調査する予算を確保し、事務局を黒部市に置いた。課題を
整理し、本線の在り方を検討するためのデータを集めている。
背景には、地鉄が富山を代表する観光地への二次交通であるのに加え、黒
部市民の生活路線として欠かせないという側面がある。その一つが、中学生
たちの通学だ。
2012年10月、市教育委員会は四つの中学校を2校に統合する計画を
まとめた。2020年4月に宇奈月と桜井は「明峰中」に、鷹施と高志野は
「清明中」になった。少子化を受け、学校の規模をある程度保つためだった。
統合によって校区の広さは拡大。自転車通学が難しい生徒もいる中、市域
の背骨のように走る地鉄は、通学の足になっている。明峰中の最寄り駅とな
る荻生駅の平均乗降人員数は、1日当たり248人。市内16駅のうち宇奈
月温泉、新黒部に次ぐ3番目の多さであることが、それを物語る。
「観光と日常生活に電車が不可欠」との思いは、行政だけでなく市民の中
にも根付いている。その象徴といえるのが、NPO法人黒部まちづくり協議
会が2007年から地鉄と共同で始めた「黒部ワンコイン・フリーきっぷ楽
駅停車の旅」。市内の電車とバスが500円で1日乗り放題になる。
新幹線開業を見据えた取り組みで、毎年春と秋に実施。市中心部の店がス
タンプラリーに協力したり、沿線の観光名所でイベントを実施したりと、地
域活性化を担う企画に成長した。プロジェクトリーダーの菅野寛二さんは
「既存の路線を財産として活用し、次世代に引き継ぐ意識が大切だ」と強調
する。
本線存続への機運醸成に懸命な黒部市。あいの風とやま鉄道との並行区間
を抱える魚津、滑川の両市は、その動きを冷静に見つめている。(芦田周)

富

記事・画像:北日本新聞から
UAEガス発電開始 北陸電力、海外初の直接投資
2025年10月30日 05:00
北陸電力は10月29日、19.6 % を出資しているアラブ首長国連邦
(UAE)のガス火力発電事業で、営業運転がスタートしたと発表した。出
力240万キロワットのUAE最大級のガス火力発電所となる。北陸電力と
して初めて直接投資した海外事業で、発電所運営のノウハウを提供する。
事業会社は、北陸電力のほか、大手商社の丸紅、現地資本の投資会社とエ
ネルギー会社が出資した。UAEを構成するフジャイラ首長国に液化天然ガ
ス(LNG)の火力発電所を建設。高効率コンバインドサイクル方式の出力
160万キロワット、80万キロワットの2基を設けた。運転開始は7月半
ばで、現地の電力会社に25年間の契約で売電する。
北陸電力は、事業会社に非常勤取締役1人を派遣。発電所の安定運転、保
守管理に知見を生かす。
今回の火力には2021年に出資した。海外の電力事業には、新たな事業
領域として積極的に投資する方針。

営業運転を始めたLNG火力発電所=UAE LNG火力発電所
記事・画像:北日本新聞から