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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

富山市内軌道線丸の内駅を発車した8002大学前行き 2025/10/12 撮影
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今日の列車 富山地方鉄道富山市内軌道線


地鉄ビル前駅を発車した7019大学前行き 2019/10/23 撮影
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今日の動物

上越市高田城址公園のコガモ 雄 2023/03/30 撮影
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今日の植物

富山県中央植物園のシャリンバイ 2016/05/21 撮影
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<地鉄の行方>(5)立山線(上)
立山黒部への「動脈」/存続へ県が支援方針
2025年11月5日 05:00
 秋晴れの空が広がった10月23日、富山地方鉄道立山駅。黄色と緑色に
塗り分けられた「カボチャ電車」が10時に到着すると、ホームは人であふ
れた。

 リュックサックを背負った外国人観光客らが改札を抜け立山ケーブルカー
の乗り口へ。富山市中心部の電鉄富山駅から1時間の鉄道旅を楽しんだとい
うノルウェー人のトマ・シャレイロンさん(45)は「車窓からの景色が素
晴らしく、登山を前に気持ちが高まった」と満足げだ。

 富山地鉄によると、立山駅で下車する人は1日当たり約260人、年間だ
と約10万人。立山線は富山県最大の観光コンテンツである立山黒部アルペ
ンルートと、電鉄富山駅などがある富山駅を結ぶ「動脈」といえる。

 観光シーズン以外の利用も目立ち、2024年元日の能登半島地震発生時
にスキー客ら約100人が立山駅に孤立したことは、冬季も一定の需要があ
ることを裏付ける出来事となった。

 鉄道線の一部廃線を視野に入れる富山地鉄は立山線について、行政の支援
にかかわらず、本線から分岐する寺田−五百石駅の採算区間に加え、利用状
況などを踏まえて岩峅寺駅まで存続させる方針を掲げている。つまり岩峅寺
より先は、廃止される可能性がある。

 岩峅寺―立山駅間を移動する人は1日当たり50〜60人ほど。岩峅寺の
一つ隣にある横江駅では、23年度の1日当たりの乗降者数がわずか3人だ
った。生活路線としての存在感は薄い。

 季節を問わず多くの観光客を輸送している路線だけに、廃線となれば観光
産業への打撃は免れない。

 立山駅からバスで10分というアクセスの良さを売りに近年、客数を伸ば
してきた「あわすのスキー場」(富山市粟巣野)は、地道な広域PRが実り
始め、昨シーズンの売り上げが過去最高となったという。鉄道利用者の掘り
起こしに力を入れてきた松井一洋支配人は「立山山麓はスキーリゾートに成
長するポテンシャルを秘めており、スキー場の存続にも立山線は欠かせない
インフラだ」と話す。

 今年8月下旬には、アルペンルートを運営する立山黒部貫光(同市桜町)
の見角要社長らが新田八朗知事に、路線存続への支援を求めた。「訪日客の
足が途絶えてしまうのではないかと危機感を感じている」と訴えるとともに、
地元の観光関係団体が一体となって誘客を強化することで、立山線の利用者
数を現在の1.5倍に当たる15万人に伸ばすとの目標も示した。

 要望を受けた新田知事は「立山線が県の観光にとって重要な役割を果たし
ているということは、全く同じ認識だ」と強調。わずか3日後に開かれた9
月上旬の会合で、存続に向けて支援する方針を打ち出した。
(柵高浩、和田華奈)

富山地鉄の電車(右奥)から降り、立山ケーブルカーの乗り口へと向かう
外国人観光客ら=立山駅


記事・画像:北日本新聞から