2025/11/09(日)
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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

富山市内軌道線丸の内駅に到着する7018南富山駅前行き
2025/10/12 撮影
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今日の列車 富山地方鉄道富山市内軌道線

地鉄ビル前駅を発車したT103南富山駅前行き 2019/10/23 撮影
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今日の動物

高岡古城公園のハシビロガモ 雄・雌 2023/11/22 撮影
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今日の植物

富山県中央植物園の高山植物チヨウキンレン(地湧金蓮) 2016/05/21 撮影
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<地鉄の行方>(7)不二越・上滝線
「みなし上下」軸に再生 沿線住民の利用が鍵
2025年11月7日 05:00
南富山地方鉄道の南富山駅は、富山市内有数の交通結節点だ。不二越・上
滝線や市内電車が乗り入れ、路線バスも止まる。市が政策の柱として進めて
きた「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」の一つの象徴で、会社
によると2023年度、不二越・上滝線からの1日当たりの乗降人員は
1048人に上った。
そんな南富山駅を中心とする不二越・上滝線は、沿線に住宅や高校、病院、
企業などが立ち並び、比較的人口が多いにも関わらず、地元住民の利用が少
ないという弱点を抱える。
市によると、駅から半径500m以内の人口に対する乗車人数の割合は、
住宅街にある大泉と上堀の両駅が6.1%、朝菜町駅が3.5%にとどまる。
近くに富山南高校と富山高専がある小杉駅でも16.6%。本線で圏域の人
口が同じ規模の駅が20〜30%であるのと比べると、著しく低い。
沿線住民へのアンケート調査では、運行本数の少なさや運賃設定が利用を
避ける理由に挙がった。20代以上だと、車の方が便利という回答が圧倒的
多数。藤井裕久市長は「利便性を上げるための投資が積極的に行われず、利
用者が減り、新たな投資ができない『負のスパイラル』に陥っている」と分
析する。
富山地鉄は不二越・上滝線で不採算の月岡−岩峅寺駅間について、今年に
入り「廃線の可能性がある」と言及。そのSOSを受け市長は、支援する方
向性をいち早く表明した。
国の支援制度を活用して富山地鉄への補助や利用促進を検討することを3
月に、「みなし上下分離方式」を軸に26年度から再構築実施を目指す考え
を6月にそれぞれ提示。現在は国に提出する計画の策定を進めている。
みなし上下分離は、鉄道資産の所有権を交通事業者から他に移さず、線路
や駅舎などの維持管理費を自治体が負担する仕組み。運行(上)と施設の所
有・管理(下)を明確に分ける「上下分離」よりも手続きが少なく、導入ま
で時間がかからない。
この方式だと、自治体側は金銭的な支援にとどまるため、実際の鉄道運営
に関与しづらい。デメリットを意識する市長は、市議会9月定例会で富山地
鉄との向き合い方を問われ「いかなる方式であっても深く関わっていく」と
覚悟を強調した。
利便性向上策に投資すると、乗客は増えるのか。身近な例が、市内にある。
廃線危機に直面していた富山港線(岩瀬浜−富山駅)を第三セクターが
JRから引き継ぎ、2006年、路面電車の富山ライトレールへと生まれ変
わらせた。等間隔運行のパターンダイヤやICカードなどを導入。平日の利
用者は2倍に増えた。
不二越・上滝線の沿線住民が、1時間に1〜2本の時間帯がほとんどのダ
イヤに不満を持っていることを踏まえると、増便など的確な施策を打ち出す
ことで「ライトレールのように変えられる」(市関係者)との期待は大きい。
交通政策に詳しい富山大の中川大特別研究教授は「みなし上下分離の場合
は、行政がサービス水準など運行内容にも責任を持てる仕組みとすることが
重要になる」と指摘。駅舎を新しくするなど路線の印象を変える取り組みも
必要とし「鉄道の存在感を出すことも大事だ」と提言する。(久保智洋)

富山地鉄の不二越・上滝線と市内電車が乗り入れる南富山駅=富山市大町

記事・画像:北日本新聞から

富山地方鉄道不二越線の大泉駅

富山地方鉄道不二越線の上堀駅

富山地方鉄道上滝線の朝菜町駅

富山地方鉄道上滝線の小杉駅
不二越・上滝線の行き違い可能駅は南富山駅、月岡駅のみ 岩峅寺駅は行き
違い発車可能
行き違い復活可能駅は上堀駅、開発駅、大庄駅、上滝駅
べらぼうに高い運賃が問題
南富山駅−岩峅寺駅間 12.4kmで740円 ICカード670円
この運賃では高校生も敬遠する 自転車、家族の送迎に流れる
富山県内他の鉄道運賃
万葉線
高岡駅−越ノ潟駅間 12.9kmで400円
あいの風とやま鉄道
高岡やぶなみ駅−石動駅間 13.4kmで290円
JR氷見線
高岡駅−島尾駅間 13.5kmで240円