最終更新日:2018/02/12
最終取材日:2011/06/11

ぎょうでんこうえん

所在地:滑川市上小泉行田

 市街地近くにあり、園内に一歩足を踏み入れると、うっそうとした森が広がっている。東西に長く面積は6.6ヘクタール。中央には中川が流れ、ハンノキやオニグルミ、各種シダなどの大木や多様な植物が生えている。
 かつては京都祇園神社(現:八坂神社)の荘園の一部であったことから祇園田と呼ばれ、やがて訛って「ぎょうでん(行田)」と呼ばれるようになった。
 四季それぞれの樹木や草花が咲くが、最も多くの人が訪れるのは6月中旬ごろ。東西南北の各園で計88種4万株のハナショウブが見頃を迎え、紫や白などの優美な花が咲き誇り、アジサイも見頃となる。
 園内の各所で湧き水が発生し、幾筋もの小川をつくる。2008年には環境省認定の「平成の名水百選」に、「行田の沢清水」が選ばれた。6月にはホタルが舞う。
 園内にはグラウンドや遊具、市スポーツ・健康の森公園に続くウオーキングコースなどがあり、市民が自然に親しみながら体を動かす憩いの場になっている。園内の児童館には国鉄1245形蒸気機関車の日本カーバイド工業2号機が静態保存されている。1号機は魚津市立村木小学校に保存されている。
 滑川市が1959年、森の自然を生かす形で公園化に着手した。74年に滑川市出身者からハナショウブ35種1万5000株の寄贈を受けたことをきっかけに、ハナショウブ園の整備を始めた。園内では約460種の植物、約350種の生き物が確認されている。
 あいの風とやま鉄道滑川駅から徒歩約15分、富山地方鉄道中滑川駅から徒歩約10分、北陸自動車道滑川インターチェンジから車で約8分。計80台分の駐車場を備えている。コミュニティーバスは蓑輪ルートの児童館前、行田公園口か大日室山ルートの泉ケ丘・児童館口で降車する。


東菖蒲園

遊歩道の橋から東菖蒲園

南菖蒲園

南菖蒲園の菖蒲

東菖蒲園の菖蒲

茂みの野生種のアジサイ

西洋アジサイ

額アジサイ
園内を流れる中川の清流 中川の清流に咲くバイカモ
水辺に咲くユキノシタ 園内の多様な植生

児童館前の日本カーバイド工業2号機(国鉄1245形蒸気機関車)

児童館前の遊園地