最終更新日:2021/11/28
最終取材日:2020/10/10

しまおかいがん
所在地:氷見市島尾・柳田・窪
 JR氷見線島尾駅から氷見駅側の島尾踏切を渡ると島尾海浜公園の入口が見える。島尾海浜公園は1912年に旧中越鉄道が島尾駅開設と合わせて整備したのが始まり。かつては温浴場や貸し席、玉突き場、小動物園などがある北陸屈指の娯楽施設だったという。現在もクジャクやサルが飼われている動物舎があり、当時の名残をとどめている。中央の大噴水を囲んで芝生広場や遊具広場があり、松林の木陰で海水浴客が涼んだり、子どもたちが遊び回る姿が見られる。園内にあるハマナス荘は、2003年に雇用・能力開発機構から市に譲渡され、現在は氷見青年会議所が事務所として活用している。公園の海側は1998年に「日本の海水浴場55選」に選定された島尾海水浴場となっている。
 島尾海浜公園と県道302号線南大町交差点を結ぶ漁火ロードを氷見駅側へ向かい、泉川の松田江橋を渡ると島尾キャンプ場がある。更に行くと、1996年に、氷見市が「富山県植物公園構想」に基づきオープンした氷見市海浜植物園がある。日本各地の海浜植物を中心に植栽展示する植物園として親しまれてきが、施設の老朽化などを背景に2020年にリニューアルされた。リニューアルは、植物園としての資産をベースに、子供も大人もいっしょに遊べる・学べる・憩えるような空間を目指して行われた。大駐車場も整備された。
 氷見市海浜植物園には富山湾の絶景が楽しめる展望カフェレストランseaside cafeソラトキがあり、富山のおいしい水で茹で上げたパスタと、地元
氷見の食材をはじめとした富山県産の食材をふんだんに取り入れたメニューを提供している。
 休園日は毎週火曜日(ただし、国民の祝日の場合は開園、翌日休園)と年末年始。ゴールデンウィークと夏休み期間中は休園なし。
詳しくは氷見市海浜植物園ウェブサイト
 大駐車場があるが、晴れた日は漁火ロードの歩道や海沿いの遊歩道を通って、JR氷見線島尾駅から徒歩25分、途中、ハマナス、ハマヒルガオ、ハマカンゾウ、ヤブカンゾウなどの海浜植物も楽しめる。
 泉川上流部の国道160号線から100mほど西側に、1998年に発見され、2001年に国指定史跡に指定された柳田布尾山古墳がある。古墳は、全長107.5m、日本海側最大の前方後方墳。立地などから周囲の海上勢力をおさえ、周辺集落を掌握していたこの地方の有力部族の首長が被葬者であると推定されている。現在は、古墳公園として整備され、古墳館、駐車場、遊歩道がある。
 柳田布尾山古墳から約800m南側に、万葉の歌人大伴家持ゆかりの田子藤波神社がある。家持の時代田子の浦という潟があり、度々遊覧に訪れた家持は「藤波の 影成す海の 底清み しずく石をも 珠とぞ吾が見る」(万葉集第19巻4199)と歌っている。当時をしのばせる藤は、神社の鳥居
の真上にかかるものが最も古く、推定樹齢200年で、目通し幹回り1.08m、根元周囲2.77m、樹高28mのヤマフジ系の巨樹。
 島尾海浜公園はJR氷見線島尾駅から徒歩5分。入口付近に駐車場があり能越自動車道氷見南インターチェンジから車で約15分。氷見市海浜植物園は能越自動車道氷見南インターチェンジから車で約15分。柳田布尾山古墳・田子藤波神社は能越自動車道氷見南インターチェンジから車で約10分。

氷見市海浜植物園

JR氷見線島尾駅 藤棚

JR氷見線島尾駅 藤棚

JR氷見線島尾駅 駅舎

島尾海浜公園噴水

島尾海浜公園の「日本の海水浴場55選」記念碑

松田江浜から能登半島

島尾海浜公園のハマナス荘

島尾海浜公園芝生広場

島尾海浜公園と県道302号線南大町交差点を結ぶ漁火ロード 海浜植物園前

松田江浜から立山連峰

松田江浜から立山連峰のシルエット

島尾海水浴場から雨晴マリーナと新湊大橋

松田江浜から氷見阿尾の浦温泉

氷見市海浜植物園(駐車場前から)

氷見市海浜植物園駐車場

松田江浜のハマカンゾウ

松田江浜のヤブカンゾウ

氷見市海浜植物園の原種に近い薔薇プレイガール

松田江浜のハマナス

氷見市海浜植物園温室のゲンペイカズラ(源平葛) リニューアル前

氷見市海浜植物園温室のルリマツリ(瑠璃茉莉) リニューアル前

松田江浜から立山連峰 鷲岳〜薬師岳

松田江浜から立山連峰 毛勝山〜鍬崎山

柳田布尾山古墳

柳田布尾山古墳から古墳館

古墳館の大伴家持時代の地図に田子の浦(布施湖)が描かれている

田子藤波神社 藤の巨樹が鳥居を覆っている

田子藤波神社の社殿と開花したヤマフジ 

田子藤波神社 藤の巨樹の根元

氷見市海浜植物園駐車場前シーサイドパークのムクゲ

Googleマップから氷見市島尾海岸