2020/08/16 更新
　城端駅は富山県で最初の鉄道の中越鉄道が福野から城端まで延伸された１８９７(明治３０)年１０月３１日に開業した。南砺地方の米を商業都市の
高岡へ運ぶのが目的であったが、１９７４(昭和４９)年６月３０日で貨物の取扱は廃止されてしまった。
　 南砺市への簡易委託駅で実際の業務は南砺市観光協会が行っており、駅舎は観光協会の事務所となっており、事務所には「観光案内所」の看板がか
かっている。
　南砺市城端は、富山県の南西部に位置し、高岡駅を起点とするＪＲ城端線の終点で駅舎は１８９７年の開業時のものが使われている。近くには合掌
造りで知られ世界遺産に登録された五箇山がある。豊かな自然に恵まれ、古いい歴史と伝統文化が香る落ちついた佇まいから「越中の小京都」とも呼
ばれている。
　小京都と名乗る都市は全国に沢山あるが、旅行ガイドなどでは全国京都会議加盟都市を小京都として紹介している。北陸では城端の他に、福井県大
野市と福井県小浜市が加盟している。
　５月５日の「城端曳山祭」と９月の敬老の日直前の土・日曜日に開催される「城端むぎや祭」は全国的に有名。富山県には曳山祭りを行う町が沢山
あるが、城端のみ山車に庵屋台が付いて回る。囃子方・唄方が庵屋台の中に入って歩き各所望所にて江戸情緒溢れる庵唄を披露する。
　毎年、城端むぎや祭が開催される善徳寺は、今から約５３０年前の１４７１(文明３)年に本願寺第８代蓮如上人によって開かれ、現在は真宗大谷派
(東本願寺)の城端別院となっている。境内に蓮如上人像があり、浄土真宗の開祖、親鸞聖人直筆の「唯信抄」をはじめ、什宝物・法宝物・古文書など、
約１万点の寺宝の一部が常設展示されている。
　曳山会館には、曳山・庵屋台・傘鉾が常設展示されている。また、明治時代の土蔵群を修復した「蔵回廊」が併設され、旧城端町の史料が展示され
ている。じょうはな座は、城端の伝統的な町屋様式と芝居小屋のデザインを取り入れた多目的ホールで、むぎや踊り、庵唄の定期公演などが行われる。
　城端中学校近くの山田川沿いに、カメラ雑誌などで紹介され、全国的に有名になった向野の１本桜がある。開花時期にはライトアップされ、大勢の
写真愛好者が訪れる。品種はエドヒガンザクラ。
　桜ヶ池は潅漑用ため池でワカサギ釣りなど、古くから野外リクレーションの場として利用されてきた。東海北陸自動車道開通時、隣接地にハイウェ
イオアシス(ＳＡ)が設けられ、日帰り入浴施設クアガーデンなどがある。河川法上はダムで堰堤天端を県道２９２号線が通っている。２０１０年３月
に農林水産省のため池百選に近くの赤祖父池とともに選定された。　桜ヶ池公園から制作会社ピーエーワークスの本社とスタジオが見
える。
　赤祖父池駅は潅漑用ため池でフナ釣りなど、古くから野外リクレーションの場として利用されてきた。桜ヶ池とともには農林水産省のため池百選に
選定された。近くのトナミロイヤルいる。ゴルフ倶楽部は赤祖父池を挟んでコースが二カ所に別れているため、堰堤上はゴルフ場コースの連絡通路に
なっている。堰堤下流に赤祖父池の水を用水に分配するための施設、赤祖父円筒分水漕があり、登録有形文化財となっている。
　城端ダムは山田川上流にある富山県が管理する洪水調整、潅漑、流消雪水用ダムで２００８年７月２８日の南砺市西南部の豪雨災害では下流での甚
大な洪水被害を軽減することができた。